Littlefield のバーセクションには多くの
若手アーティストたちの作品が飾られている
先週の土曜日、あるライブハウスで自分が所属する Curriculum & Teaching (C&T) のドクターの生徒たちと Teachers College の日本人学生の合同パーティーを行った。今回は友人やパートナー、家族も参加OKということにして、25人が集まってくれた。場所はブルックリンにある Littlefield (リトルフィールド)。マンハッタンから多少離れていることもあり、 C&T のデパートメントからお金を出してもらって、2台のバンで行くことにした。
実はこの Littlefield というライブハウス、オーナーの二人は自分の結婚式にも来てくれた Julie と Scott だ。この二人がなかなか面白い。
Scott、Julie と。2009年のオープニングパーティーで。
せっかくの宣伝の機会なので、パーティーも盛り上がってきたところで Julie に少し語ってもらった。
Julie も Scott も元は環境エンジニア (civil engineer) だ。修士号まで持ち、この Littlefield を始める前はニューヨーク市の水源にかかわる仕事をしていた。 Julie は家計を支えるため今でもその仕事をパートタイムで続けている。
Littlefield の話をするオーナーの Julie
数年前、 Scott は料理を作りたいという自分の情熱に気付き、環境エンジニアの仕事を続けながらフランス料理の学校に通った。そこを首席で卒業、 WD-50 というNYで最もおしゃれと呼ばれる創作料理のレストランに引き抜かれた。
今回参加してくれた同じ Teachers College のりえちゃんとゆりちゃん。
そして、今度は Julie の長年の夢だったライブハウス立ち上げに二人で乗り出したのだ。これが軌道に乗れば、 Scott は料理の道に戻るのだという。
この Littlefield 、環境エンジニアの二人が立ち上げただけに、しっかりとしたエコの哲学に基づいている。
このライブハウスがあるのはブルックリンの中心地の外れにある Gowanus という倉庫街だ。昔は工業地帯として栄えていたが、今では使われていない倉庫が軒並んでいる。その工業地帯としての過去とサステイナブルな未来を融合したのが Littlefield だ。
Littlefield のある Degraw ストリート
廃墟への入り口としか思えないメインエントランスを通ると、突然生きた緑が目に飛び込んでくる。青空の下、木があり、植物が茂っている。外とはまるで別世界だ。
ああ、だから Littlefield というのだな、とゲストは名前の由来をここで悟るのだ。
その中庭を抜けるとバーセクションがあり、ゲストたちは中庭を見ながら都会の疲れを癒せるようになっている。
他にも様々な工夫がされている。例えばバーカウンターとテーブルは、使われなくなったボーリングアレーをリサイクルしたものだし、防音加工の壁は車の使用済みタイヤで作られ、電力は風力発電で賄われている。
オープニングパーティー
奥がライブスペースになっていて、なかなかの広さだ。
Littlefield 立ち上げには、二人の家族や友人たちも深く関わっている。スタテン島で小さなコンビニを営む Julie の両親はなけなしの金を出し、 Scott の方ではテキサス州で建設業を営む彼の父親が直属の部下たちを引き連れて Littlefield の建設にあたった。多くの友人たちも彼らの夢を追う姿に賛同して出資している。
僕が今回のパーティーを Littlefield で企画したのにもそんな理由がある。自分たちのキャリアもお金も親や友人の期待や信頼も全てを懸けて夢を追う二人を是非とも応援したかった。彼らの勇気は尊敬に値するし、成功して欲しいのだ。
同じデパートメントの仲間と
(おぶ紐に入っているはずの美風は友人に預けて…)
最後に、このブログに何度も登場している Maxine Greene (マキシン・グリーン)教授は言う。本当の自由とは、誰にも左右されぬ自らの意志で己の人生を懸ける者のみが経験できるものである。
Littlefield NYC
http://www.littlefieldnyc.com/info/
ちなみに、Greenzの広美がやっているブログでも紹介されています。
http://greenz.jp/hiromi/tag/green-stores/
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