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2012年4月11日水曜日

Edu4 ~勝負の時~

『再開の時』で激動の2011年を僕なりに振り返ったが、一つ重要なニュースが抜け落ちていたことにあなたは気付いただろうか?



Occupy Wall Street(OWS: ウォール街占拠運動)だ。



これなしに2011年を語ることはできないと僕は思う。チュニジアに始まった革命の機運は、アラブ諸国に飛び火し、アメリカのウィスコンシン州の人々を勇気づけ、海を渡ってスペイン、ギリシャなどを巡り、9月にはまたアメリカに戻ってきた。Occupy Wall Street(ウォール街占拠運動)として展開されたこの運動は、アメリカ全土、果ては世界中の大都市にまで飛び火した。



2011年の終盤、僕はブログを通してOWSのことを日本に向けて発信することに自らの使命を見出していた。日本におけるOWSの報道があまりにもこちらの現状と異なっていると感じたからだった。どれだけの盛り上がりを見せ、どれだけ優秀な人たちが運動に参加し、どれだけの可能性があるか、一生懸命伝えようとした。



僕がOWSに興味を持ったのは、昨秋から僕がアシスタントを勤めるMaxine Greeneのおかげだった。以前にも紹介したが、今年94歳になった彼女は、根っからのファイターだ。自分の現状はもちろん、社会の現状に決して満足することのないMaxineは、女性、学者、そして一人の教育者として、常に問題を見極め、怒り、闘い続けてきた。



そんなMaxineのアシスタントとして恥ずかしくないよう、僕は彼女の目で世界を見ることから始めた。今では車椅子と付き添い人なしではどこにもいけず、酸素さえも常に鼻のチューブから取り入れているMaxine。でも、彼女がOWSに刺激を受け、うずうずしているのは一目瞭然。僕はZuccotti Park (別名「リバティープラザ」) に行くことにした。



僕自身がOWSにはまっていったのはのはそれからだ。一週間に2度ほど、Maxineに会いに行く度に、僕が実際に見たり聞いたりしたことを彼女に伝えるようになった。二人で新しい展開に心躍らせ、様々なことを議論した。



OWSについて調べる流れの中で、あるサイトに出会った。Econ4.orgというサイトで、そこでは市場原理主義のイデオロギー的、政治的支配に反対する世界中、300人以上の経済学者達がOWSの理念に賛同するという声明文に署名していた。



自分の「経済学者」のイメージを根本から覆された気がした。衝撃を受けると共に、僕は考えた。経済学者ができるのに、教育学者にできないわけがない。市場原理の導入をベースとしたここ数十年のアメリカにおける 「教育改革」 に対抗して、教育学者達をまとめよう。Maxineにそう話したのが、Edu4の始まりだった。 (全て英語で書いたので、見落とした人も多いかもしれないが、実はこのビジョンについては12月5日の “Un/Occupy AERA Part 2” という投稿で既に書いている。そうそう、言うまでもないかもしれないが、Edu4というのはEcon4にちなんだ名前だ。経済学、教育学だけではなく、他の分野にも広がっていくようにとの願いを込めて選んだ。)



今年1月、声明文の作成に本格的に取りかかった。僕が書いたものをMaxineと僕の博士論文のアドバイザーであるJanet Miller教授に見せ、手を加えてもらった。また、このブログで以前にも紹介した、教育法のエキスパートで、Campaign for Fiscal Equity (v. NY)を歴史的勝訴に導いた弁護士でもあるMichael Rebell教授にも編集を手伝ってもらった。



2月、ようやく完成した声明文を持って、Maxineを訪ねた。そして、信じられないことに、そこにはアクティビストとしても著名な教育学者Bill Ayersとその妻、Bernadine Dohrn (有名なアクティビスト兼法律学者) がいた。Maxineと仲が良いのは知っていたが、あのBill Ayersを前に、僕は胸の高まりを隠せずにいられなかった。



少しの間黙っていたが、僕は無礼と知りつつ、正直にこう切り出した。







せっかくのこのチャンスを逃すわけにはいかない。

Maxineと共に書いたものがある。

是非聞いてもらいたい。







少々声が震えたが、読みきった。そして、BillとBernadineが口を合わせるように言った。



I love it!!


そして、僕の意図を見透かしたようにBillがこう付け加えた。



「やろうじゃないか。俺を使ってくれ。」



間もなく、Maxine、Janet Miller、Bill Ayersの署名と、Edu4誕生の背景を説明するメッセージを添えた声明文を、何人かのキーパーソンに送った。Michael Apple, Henry Giroux, Nel Noddings, Bill Ayers, Deborah Meier, Christine Sleeter …。皆、僕が教育学の歴史の教科書で読んだ人たちだ。



反応は僕の想像を遥かに超えていた。一週間そこらで、アメリカだけでなく世界8カ国 (アメリカ、カナダ、スウェーデン、中国、オーストラリア、イギリス、日本、オーストリア) から実に160人もの教育学者たちの署名 が寄せられたのだ。



しかもその署名の充実ぶりには目を見張るものがある。これはJanet Miller、Bill Ayers、特にMaxineの人徳だろう。Maxineはおそらくアメリカで現存する最も有名な教育哲学者だ。教育哲学は多岐にまたがる教育学の軸的な存在でもあり、数え切れないほどの人々がMaxineの影響を受けている。彼女のビジョンを形にしたものにこれだけ多くの人が賛同するのも無理はない。



結局、数人の友の助けだけでは処理しきれなくなり、声明文を拡散するのを止めなくてはならなくなってしまった。



それから何人の人たちがこのEdu4プロジェクトに協力してくれただろう。現在Project Teamの学生約10名に加え、Maxine Greene, Janet Miller, Robbie McClintock, Bill Ayers, Peter Taubmanの5名の教授がアドバイザーとして尽力してくれている。現在は教育におけるアクティビズムのためのソーシャルメディアサイトを立ち上げようとしていて、これにもColumbia Center for New Media Teaching and Learningのエキスパート2名及びAdelphi UniversityのMatt Curinga教授がテクノロジーを担当してくれている。



そして今、僕はカナダのバンクーバーに向かう飛行機の中でこれを書いている。このプロジェクトにおける僕の良きパートナーとなったAndrewと、一年に一度のアメリカ教育学最大の祭典、American Educational Research Association (AERA) に参加するためだ。着いた当日には別の学会、American Association for Advancement of Curriculum Studies (AAACS) で、Edu4の発表もする。ただ、メインの目的は、Edu4に署名してくれた学者達、そして新たな賛同者たちに直接会って議論を深めるためだ。







ニューヨークの家を出る時、妻の琴栄にこう言ってきた。



「人生の大勝負だと思って行って来る。」





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2011年12月17日土曜日

Un/Occupy Your Imagination: One People Flash Mob

面白いビデオを発見!!
こういうユニークな "occupy" の形がもっとあって良いと思う。
人の心に入り込むのはイマジネーション。





一言いわせてもらうとするならば、白人以外にもっといろんな人がいたら良かったのに。これを黒人、ラティノ、アジア人やら、もっと細かくいろんな国籍の人たちがそれぞれの独特なテイストで行ったらきっとカッコいいだろう。

2011年12月14日水曜日

Occupy movements 社会的正義に向けた知識の蓄積

相変わらずOccupy運動の動きが目まぐるしく、執筆が追いついていない。Thanksgiving (感謝祭) での心温まる運動の数々、「企業は個人」「政治献金は表現の自由で守られているスピーチと同様」とした2010年米連邦最高裁のCitizens United判決を無効とする合衆国憲法改正案の提出、第3の政党の立ち上げとそこから大統領選に出馬を表明した人物の話…と話題は尽きない。



今日はまだほとんど知られていないあるプロジェクトを紹介したい。



2009年、フォード財団は、Building Knowledge for Social Justice(「社会的正義に向けた知識の蓄積」)という名の、新たな政治的パラダイム、つまり民主的社会における不平等の原因と結果に関する「常識」を養うことを目的とする2年間のプロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトは、不平等の原因に関する理解を、単なる個人的な見解から公的な理解へと転換し得る研究、教育、そしてコミュニケーション戦略を発展させるために、アメリカにおける不平等の構造と個人主義、競争、市場のイデオロギーとの交差点を吟味する。
In 2009, the Ford Foundation launched a two-year project titled Building Knowledge for Social Justice (BKSJ) to foster a new political paradigm, or "common sense" about the causes and consequences of inequality in a democratic society. The project examines the intersection between structures of inequality in the U.S. and an ideology of individualism, competition, and markets in order to develop scholarship, education, and communication strategies that can shift public understanding of the causes of inequality away from simple individualistic explanations.




このビデオは、様々な分野の学者たちが協力して分析、収集した情報をもとに作成されたビデオだ。教育学ではTeachers CollegeからAmy Stuart Wells教授が参加している。これらの情報が公的な理解としてシェアされる日が一日も早く到来することを願う。


(ビデオの和訳ダイジェストはしばらくお待ちください。)

2011年12月11日日曜日

【動画】 Fight for a New World

Occupy運動の盛り上がりによって、一つのビデオクリップが再び人気を博している。チャップリンの映画 『The Great Dictator』 (邦題は『独裁者』)のラストの演説シーンだ。一見の価値あり。



この映画について調べていたらすてきなブログを見つけたので、詳しくはそちらを参照のこと。

Fight for a new world...a decent world...

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2011年12月9日金曜日

Occupy Wall Street ~ある億万長者達がとった驚くべき行動~



Millionaires with the right mind asking to tax them. An incredibly creative and effective project...

自分たちへの増税を求めるアメリカの億万長者達のビデオプロジェクト。すごくクリエイティブで効果的なプロジェクトだと思う。『ウォール街を占拠せよ』運動が始まって以来、このように想像力豊かなプロジェクトが実に増えている。

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2011年12月8日木曜日

OWSを支持する知識人たち 6 ~政治経済学者、ロバート・ライシュ~



UC-Berkeley教授(公共政策)
政治経済学者
フォード、カーター、クリントンと3つの政権に仕え、
クリントンの下では労働省の長官を務めた。


http://www.youtube.com/watch?v=7xM67eImqdc&feature=related


"But the real public nuisance is the tsunami of Big Money in the politics, making it almost impossible for the voices of the average Americans to be heard because most of us don’t have the doe to break through. And that’s exactly what the occupiers and the others like them are protesting. We don’t have the money to influence the politicians directly. We are not Wall Street or big corporations that now can spend unlimited sums corrupting our democracy. We are the people, and all we have is our ability to peacefully assemble and make our voices heard loudly and clearly. You see, our democracy is increasingly taken over by Big Money, and that’s wrong. Demonstrating to take it back is the essence of free speech in a democratic society. We need to occupy our democracy."





(和訳はしばらくお待ちください。)
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2011年12月5日月曜日

OWSを支持する知識人たち 5 ~ ポスト構造主義の権威、ジュディス・バトラー ~

UCバークレー教授 Judith Butler
(ジュディス・バトラー)








…私たちはただ経済的な正義と社会的平等を求めているんじゃない。私たちは公共の場で集会を開き、通りや広場で同盟を組んだ者として集まり、ここに一緒に立って、「我ら人民」という言葉を行動に移すことによって民主主義を実現しているんだ。

…we’re not just demanding economic justice and social equality. We are assembling in public, we are coming together as bodies in alliance in the street and in the square, we’re standing here together making democracy enacting the phrase, “We The People.”

Judith ButlerのOWSに関するより詳しいスタンスについては彼女が寄稿したこちらの記事から。


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OWSを支持する知識人たち 4 ~プリンストン大学(名誉)教授、コーネル・ウェスト~








"I’m so blessed to be here. It got me spiritually break-dancing on the way here, because when you bring folks together of all colors, all cultures, all genders, all sexual orientations, the elites will tremble in their boots!!"

「ここに来られる俺は恵まれているよ!!ここに来る途中、精神的なブレイクダンスをしてるようだったよ。だって全ての人種、文化、ジェンダー、セクシュアルオリエンテーションをもつ人々を集めたら、エリートたちはきっとブーツの中で震えあがるんだから!!」

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A Love Supreme (from The Occupied Wall St. Journal)

Revolution may scare some people because of its connotation of violence. And this is understandable in light of many past revolutions, such as the American revolutions against monarchy in 1776 or against slavery in 1861. But the revolution in our time — against oligarchy and plutocracy — need not be an ugly and violent one. The rich legacies of Martin Luther King and Nelson Mandela, and recent revolutions in Tunisia and Egypt, have taught us that we can deal with our social catastrophes with social compassion and that we can transform unjust societies with courageous visions and nonviolent strategies. If we equip ourselves with truthful systemic analyses of power in our minds, moral commitments of steel in our backs and a genuine joy in serving others in our hearts, then our dream of a nascent justice spread across the globe may be no mere illusion.
We are prisoners of a blood-stained, tear-soaked hope. This means we are free to imagine and create a more deeply democratic world than we have yet witnessed in history.
(和訳はしばらくお待ちください。)


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2011年12月4日日曜日

Un/Occupy AERA Part 2

Some of you may already know this, but there is a great website called econ4.


It is run by economists who advocate


“Economics for people, the planet, and the future,”


and is supported by more than 300 economists all over the world.


Below is their film response to the Occupy movements which powerfully projects the message to

“Occupy Economics.”




In the film, James Boyce of University of Massachusetts-Amherst, a key person of this project says,


“One of the key issues is the extent to which the government get captured by relatively wealthy and powerful interests who turn the government away from serving the public towards serving their particular set of interests.”


I cannot agree more. After all, does not what’s happening in education exemplify this phenomenon?




See below for the film script.

“We are economists who oppose ideological cleansing in the economic profession. Equally we oppose political cleansing in the vital debate over the causes and consequences of our current economic crisis.


We support the efforts of the OWS movement across the country and across the globe to liberate the economy from the short-term greed of the rich and powerful 1 %.


We oppose cynical and perverse attempts to misuse our police officers and public servants to expel advocates of the public good from our public spaces.


We extend our support to the vision of building an economy that works for the people, for the planet, and for the future, and we declare our solidarity with the Occupiers who are exercising our democratic right to demand economic and social justice.


Economists stand with OWS.”


It also says, “If you’re an economist and would like to add your name to this statement, please send us an email by clicking here (info@econ4.org)."


The silence of AERA is louder than ever. How much more disgrace is it going to tolerate? As a parent, as an educator, as a student of education, I am angry.


But today, thanks to econ4, I’m extremely hopeful. Can we not do it for the field of education? Yes, AERA is gigantic and it will be difficult to build a consensus on its stance toward the Occupy movements.


But what if we get signatories from various education scholars and interview them to show solidarity with the movement?


Or, what if we start the un/occupation from field-specific education research associations smaller than AERA and move toward the Big One?


It should not hurt to dream big.


What if we extend this initiative to a wide variety of scholarly disciplines other than economics and education to make a united front of scholars against the 1%?



What if?


OWSを支持する知識人たち 3 ~世界300人以上の経済学者同盟~

今日、econ4という素晴らしいサイトに出会った。

“Economics for people, the planet, and the future”
「人々、地球、そして未来のための経済学」

というスローガンの下に集った経済学者達によるサイトで、世界中の300人以上の経済学者達の賛同を得ている。その中に、Hiroshi Onishi / Kyoto UniversityとTaro Abe / Nagoya Gakuin Universityという少なくとも二人の日本人学者の名前があったことが嬉しかった。どんどん日本の学者の間で広めて欲しいし、econ4.jp を立ち上げて欲しいと思う。誰か、経済学に通じていてリードを取ってくれる人はいないだろうか。


以下は、econ4が『ウォール街を占拠せよ』運動に呼応して作成したショートフィルムで、

“Occupy Economics”
「経済学を占拠せよ」

という力強いメッセージを打ち出している。



フィルムの中で、このプロジェクトのキーパーソンでもあるUniversity of Massachusetts-Amherstの経済学教授 James Boyce は次のように述べている。

「最も大事な問題の一つは、民衆ではなく自分達の特殊な利権に政府を仕えさせる、金持ちで権力のある利益団体らが、どれだけ政府を牛耳っているかということだ。」
“One of the key issues is the extent to which the government get captured by relatively wealthy and powerful interests who turn the government away from serving the public towards serving their particular set of interests.”

ここら辺は『Occupy Wall Street 百聞は一見にしかず』で述べた僕自身の問題意識と似ている。


以下はフィルムのスクリプト。

私達は、経済学の分野におけるイデオロギー的浄化に抗議する経済学者達です。同じように我々は、現在の経済危機の原因と結果に関するディベートにおける政治的浄化にも抗議します。
We are economists who oppose ideological cleansing in the economic profession. Equally we oppose political cleansing in the vital debate over the causes and consequences of our current economic crisis.

私達は、豊かで権力を誇る1%の人間達の短期的な強欲から経済を開放することを求める国中、そして世界中で行われているOWSの取り組みを支援します。
We support the efforts of the OWS movement across the country and across the globe to liberate the economy from the short-term greed of the rich and powerful 1 %.

私たちは、公共財の擁護者たちを公共の場所から追い出すために警察官や他の公務員を悪用する、冷ややかで歪んだ試みに抗議します。
We oppose cynical and perverse attempts to misuse our police officers and public servants to expel advocates of the public good from our public spaces.

私たちは、人々、地球、そして未来にとって優しい経済を造るビジョンに賛同の意を表明すると共に、経済的・社会的な正義のために私たちの民主的主義の権利を行使している占拠者の皆さんとの団結を宣言します。
We extend our support to the vision of building an economy that works for the people, for the planet, and for the future, and we declare our solidarity with the Occupiers who are exercising our democratic right to demand economic and social justice.

経済学者たちはOWSと共に。
Economists stand with OWS

この宣言の後に、「もしあなたが経済学者で、この宣言に名前を加えることを希望するのであれば、ここをクリックして私たちにメールを送って下さい」と書いてある。万が一これを読んで下さっている方で、この宣言に賛同する経済学者がいらっしゃったら、これを書いた甲斐があると言うものだ。

さて、前回の投稿はアメリカにいる読者宛てに書いたものなので、珍しく全て英語で書かせてもらった。もっと詳しく言えば、アメリカにいる教育学者(及び学生)達に呼びかけたものだ。


AERAというのはアメリカ教育学会というアメリカ最大の教育学会。それをOccupyしようという呼びかけだ。ここでは多くは語らないことにするが、特に2001年のNo Child Left Behind以降、米連邦政府の教育学に対する政治的侵害が甚だしい。僕が最も問題だと思うのは、研究費の配分を利用して、学術的アプローチそして分野に優劣をつけていることだ。政治が学問に口を出さないのは当たり前のことではないのか。そしてこれらの序列化が、公教育の民営化とそれに伴う公教育の解体に絶妙に結び付いている。そして、当然のことながら、公共事業最後のジャックポットとも呼ばれる公教育の民営化には、様々な利権が絡んでいて、1%の影は常につきまとっている。


それに対して、AERAはほぼ無言を貫いてきた。いつまでこの屈辱に耐えるのか…。僕は怒っている。


ただ、今日紹介したecon4との出会いは僕に希望をくれた。これを教育学でもできないか。AERAがあまりにも大きいため、コンセンサスは難しいだろう。でも、インターネットを使って、教育学における様々な分野の学者達の賛同を得ることは可能だろう。そして、AERA以外の教育学会ではコンセンサスは可能かもしれない。周りから固めていく手もありだろう。


そして、もっと言えば、これを経済学と教育学だけでなく、ありとあらゆる学術分野でcoalitionを組めたなら、大きな意味で、「学界」 vs. 1% という構図もできるのではないだろうか。


なんだか楽しくなってきた。

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2011年12月3日土曜日

Un/Occupy AERA !!

I have been thinking a lot lately of what I can do as a parent, an educator, and especially as an emerging scholar in response to the Occupy movements. Inspired greatly by Maxine Greene, whom I currently serve as a teaching assistant at Teachers College, here is an idea and an imaginative space I’m proposing...



Un/Occupy AERA
(American Educational Research Association)


In less than two months, a spark created by “Occupy Wall Street” on September 17, 2011 has spread like a wild fire from Zuccotti Park to numerous cities and countries. More and more people are taking to the streets to let their frustrations be heard by the plutocrats and their media and their “too big to fail” banks and the governments under their rule.





In this time of democratic uprisings and societal turmoil, we are reminded of Maxine Greene’s philosophy of ‘social imagination’ and her persistent call for wide-awake involvements “to go beyond the situations one confronts and refuse reality as given in the name of a reality to be produced” (Greene, 1973, p. 7).


How much longer is AERA going to remain silent on the federal occupation of educational research? More specifically, how much longer is AERA going to tolerate the federal government’s political intrusion on academic freedom by policing what counts as ‘knowledge’ mainly through funding allocation? How much longer is it going to tolerate NCLB’s test-driven education that truncates learning and trivializes teachers? How much more is AERA going to accept budget cuts to education especially in arts? How much more of the privatizing and dismantling of public education is AERA going to allow?

If not now, then when?



Occupy Wall Street NYでまた2万人規模のデモ行進

March for Jobs and Economic Fairness



12月1日、またしてもNYにて大規模なデモ行進があった。

今回は労働組合が呼びかけたもので、約2万人が雇用拡大と公正な経済の在り方を求めて行進した。

また、12月6日(火)には、Day of Action in NYCとして様々な企画がなされている。詳しくはこちら。


2011年12月2日金曜日

Occupy Wall Street 落ちぶれたアメリカンデモクラシー




アメリカ合衆国憲法で守られている筈の「言論の自由」。
ウィスコンシン州ではその自由をお金で買わなければならなくなる可能性が出てきた。

2010年の中間選挙で当選し、この春、公務員の組合団体交渉権剥奪法案を無理やり通し、同様の動きを他の州にも連鎖させたウィスコンシン州のスコット・ウォーカー州知事。来年の選挙でリコールされる可能性が高まっている彼が、また民衆の怒りを買っている。

Journal Sentinelの記事によると昨日(木曜日)ウォーカー州知事が明らかにした政策は、4人以上の市民が州保有の建物の中で何らかの活動を行う場合に特別許可の発行を求め、デモに関する警察の残業と清掃のコストさえもプロテスター達に負担させるというものだ。

デモによる警察のコストが急増しているのは最近ニュースで話題になっているため、こういう方法でデモを潰そうとするのは多くの人々が予想したところなのではないだろうか。ただ、現実となってみると、失望感と怒りが込みあがってくる。

平和的デモを警察の力で抑圧しようとしているのは権力者達の勝手だ。そのコストをデモ参加者たちに負担させようとするのは間違っている。

記事の中で、Marquette University法律大学院のEdward Fallone教授は、デモに生じる警察の残業と清掃のコストの市民負担に関して、国民の宗教と言論の自由を認めるアメリカ合衆国憲法修正第1条に値札を付けることはできない、と主張している。

『Occupy Wall Street のポテンシャル』でも書いたように、平和的デモを行っている老婦人やただ座っているだけの学生達にペッパースプレーを吹き付け、

Joshua Trujillo/seattlepi.com, via Associated Press

学生達を守ろうとした国を代表する詩人に暴力をふるう警察のニュースは、アメリカの国民を震撼させた。そして、自らがアメリカ屈指の大富豪である、NYのブルームバーグ市長は、NY市警のことを「個人的な軍隊」と呼ぶ。ユーモアのつもりで言ったのだろうが、その言葉は、彼ら自身 「99%」 の国民である警察官らを都合の良いように操る 「1%」 の人間を代表する姿勢であるように思えてならない。

そして今度は、憲法に守られている言論の自由を行使するにもお金が必要だと言う。アメリカの民主主義はここまで落ちぶれたか。アメリカを愛し、アメリカに大きな恩を感じているからこそ、僕の怒りは強い。

この春、もう一つのブログ、『アメリカ教育最前線』で2006年にアメリカを襲ったハリケーン・カトリーナに関する、『これがアメリカなの? ~日本への警告 2~』 という記事を書いた。以下は その抜粋だ。

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ニューオーリンズがハリケーン・カトリーナによって水没してから約半年後の2006年2月、メディアや民衆、上院・下院など、国のあらゆる側面から圧力を受けたブッシュ政権は、The White House Katrina Reportを公表し、その未曾有の被害は国の対応のまずさから起きたものであったことを認めた。


しかし、カトリーナ後、一週間経ってもまだ被災者が崩壊した家の屋根から救助を求め、避難所となったスーパードームの外では死体がそのまま放置されているテレビの映像には、「対応のまずさ」 だけでは理解できないものがあり、世界中を驚かせた。


CNNのレポーター、Sanjay Guptaは 「これがアメリカなの?」 と問い、ボストンの有力紙、Boston GlobeのDerrick Z. Jacksonも、


“Here’s the wealthiest nation in the world—gave a Third World response to a major catastrophe”
「世界で最も裕福な国が大災害に対して第三世界並みの対応をした」と酷評した。

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「これが自由の国アメリカなの?」

そして、

「これがアメリカンデモクラシーなの?」

と今一度問いたい。




こんなのは僕の愛するアメリカではない。



America is better than that.


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2011年11月30日水曜日

【NYから生中継】 軍事産業の会議に抗議するデモ

NY時間 11月30日(水)午後6時10分現在のNYにおけるデモの様子。

"Aerospace and Defense Finance conference"という、軍事産業上位30の企業の社長らが集まる会議に講義するデモ。


Watch live streaming video from globalrevolution at livestream.com

イギリスで200万人規模の労働スト


全て繋がっている。


今日、イギリスで最大200万人の労働者が24時間ストを決行した。このストは教員、病院のスタッフ、ゴミ収集労働者、消防士、そして警備員など多くの公務員を含んでおり、30の労働組合の連携によって行われた。


このニュースで面白いのは、なかなか大胆に行動を起こせずにいた労働組合の背中を、どこからともなく湧き起こった学生運動が大きく後押し、1920年代以降最大の労働ストにまで発展させたということ。


若者たちによって始められたOccupy Wall Streetが関係していないとは思えない。そして、それは元を辿れば、若者たちがソーシャルメディアを駆使して短期間のうちに爆発的な運動となったチュニジアやエジプトの民主化運動に代表される「アラブの春」であり、それに勇気づけられた今春のウィスコンシンの運動だ。若い人たちの力が、上の年代の人々が始めた運動と合流し勇気を与えているのは間違いなく世界的なトレンドであり、インターネットで世界がリアルタイムで繋がっている今、世界各地の労働・民主化運動が有機的にお互いを刺激し合っている。


現在アメリカにいる自分にとって一つ気になることがあるとすれば、それは日本だ。日本はこの波に乗れているのだろうか。


「日本では無理だ、皆、政治の在り方に対する関心や意識がそこまで高くない」と思うかもしれない。それはつい最近までアメリカも同じだった。1960年代の公民権運動以降、初めてのことだ。先ほど書いたように、イギリスでは実に1920年代以降のことだ。アメリカでは多くの人々が言っている。「今までにこんなの見たことない。」


もっと大きな波がやってくるのは時間の問題だと思う。ただ、その大波に乗るか、乗り過ごすのかでは、間違いなく、今後の社会の熟成に大きな影響を及ぼすだろう。



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2011年11月29日火曜日

Occupy Wall Street 参加者は本当にバカばかりなのか? Part 2

前回に引き続き、New Schoolで行われたシンポジウムの様子を伝えたい。

オスカー受賞ドキュメンタリー映画監督、マイケル・ムーアの次に話したのはPatrick Brunerという一人の青年。聞き慣れない名前なのも無理はない。彼は 『ウォール街を占拠せよ』 運動に初日からかかわってきた一人だ。彼の話を聴きながら、僕のOccupy movementsに対する期待は更に高まった。主要メディアが描く、仕事も目的もなく、だらしのない若者とは違う。ナイーブでもなかった。


"Occupy Everywhere"

10月15日に起こった、『ウォール街を占拠せよ』の本拠地でもある「リバティースクエア」テント村の強制撤去に触れ、あの場所はただのシンボルであって、強制撤去そのものが運動全体について何の影響もないことを語っている。
 

「僕は、リバティースクエアが最大の問題だと思うんです。僕は、ウォール街の占拠はあそこで行われているんだと思っていることこそが問題だと思います。でも、そうじゃないんです。あなたが選ぶ所ならどこでも良いのです。」

"I think the biggest problem is the Liberty Square. I think the biggest problem is that people think that’s where the occupation of wall street happens. That’s not where it happens. It happens wherever you choose that happens."


パトリックのこの言葉は、まさしくこのシンポジウムが “Occupy Everywhere” と名付けられた所以であり、それは「ウォール街を占拠せよ」運動が新たなフェーズに入ったことを意味している。


「2011年の大学卒業生の85%が親元に戻っている。そんなことは今までに一度も起こらなかったことだ。自分達の将来が盗まれたことに気付いている若者たちがいるんだ。」

"85% of Class of 2011 have moved back with their parents. That’s something that has never happened before. We have youths who are aware that their future has been stolen."


また、彼は、エジプトのタフリールスクエアで起こった民主化運動にも触れ、人々に以下のようなアドバイスを送っている。



「僕の最大のアドバイスは、我々の運動は新しい流れの一部であると共に、古くから続いているシステムに対する抵抗、あらゆる抑圧のシステムへの抵抗の流れを受け継いでいると気付いて欲しいということです。我々がやっているのは本当はそういうことなのです。…これはプロテストではないのです。これは新しいスペースを創る手段なのです…日常的に我々を蝕む全ての物事に対しての本音の議論を始めるための方法なのです。」

My biggest advice would be to realize that we are a part of something new, but we come from a long tradition of resistance against the system, resistance against the system of oppression of all forms because that’s what we are really doing…This isn’t a protest. This is a way of making a new space…it’s a way to start a discussion, a real discussion on all of the things that ail us on a daily basis.



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2011年11月28日月曜日

Occupy Everywhere シンポジウム

数日前、NY市にあるNew Schoolにて、Nation magazine と The New School の合同シンポジウム、"Occupy Everywhere: On the New Politics and Possibilities of the Movement Against Corporate Power" が行われた。

パネリストとして招待されたのは、オスカー受賞映画監督のマイケル・ムーア(Michael Moore)、世界的ベストセラー『ショック・ドクトリン』著者のナオミ・クライン(Naomi Klein)、ColorLinesの出版社でApplied Research Centerのリンク―・セン(Rinku Sen)、Occupy Wall Street に立ち上げから携わってきたパトリック・ブルーナー(Patrick Bruner)、"Come Home, America"の著者でベテランジャーナリストのWilliam Greider(ウィリアム・グライダー)の5人。パネリスト一人ひとりが異なる切り口からOccupy movementsを評価していて、少々長いが全部見る価値のある内容だ。(見られない場合はこちらから)








今回は、マイケル・ムーアに焦点を当ててみようと思う。

I know a lot of people who say, “It’s gotta get more organized,” “It’s gotta have a plan,” or “What’s the agenda?” “What’s the way forward?” “What’s the next step?” You know it’s enough right now… First of all, it already has some important victories:

It has alleviated despair in this country,

It has killed apathy,

It has changed the conversation in a profound way.

7, 8 weeks ago, all we were listening to was debt ceiling and deficit crisis, and you know, nobody is talking about the destruction any longer.








多くの人が言っている。「もっと組織化するべきだ」とか「作戦を練るんだ」、または「狙いは何なんだ?」とか「どうやって前に進むんだ?」「次のステップは何だ?」
今はこれでじゅうぶんなのに…。第一、この運動は既に幾つかの重要な勝利を得ているじゃないか。
       この国の絶望を和らげたこと、
       無関心を取り除いたこと、
       会話を大きく変えたこと。
現に、7、8週間前は我々の耳に入ってきたのは国債の上限と負債超過危機の話ばかりだったのに、今ではそんな話は誰もしていないじゃないか。


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When someone asked me the other day,
     “Who organized this?”

And I said, “Well, actually, Goldman Sachs organized it. Citi Bank organized it, BP organized it!!”






この前誰かに、「誰がこの運動を始めたんだ?」って訊かれたんだ。

僕はこう答えたよ。

「驚くかもしれないけど、実は、ゴールドマンサックス、シティーバンク、BPが始めてくれたんだよ!」


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“You have been occupied by Wall St.
Your homes have been occupied by Wall St.
Your government has been occupied by Wall St.
Your media has been occupied by Wall St.
So, it’s OK for you to say,

‘Not any more!! Those days are over.’

End of the story!!”



シンポジウムの最後に、マイケル・ムーアはまだこの運動に参加していない人たちにこう言っている。


今までウォールストリートに占拠されてきたのはあなたたちの方だ。

あなたたちの家はウォールストリートに占拠されてきた。

あなたたちの政府もウォールストリートに占拠されてきた。

あなたたちのメディアもまたウォールストリートに占拠されてきた。

だから、「これからは違うよ!!占拠されていた日々は終わったんだ。」とあなたちは言っていいんだ。ただそれだけの話だよ!!


(続く…)


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Occupy Wall Street の参加者は本当にバカばかりなのか?

一見の価値あり!!

前にも紹介したVerizonビルに投影された99%のメッセージの舞台裏。Verizonは今年組合潰しで民衆の反感を買った企業。その企業があたかもOWSを宣伝してるかのように見せる皮肉たっぷりのユニークなアイディア。このように頭が切れてクリエイティブな人達が次々と集まってくる以上、僕のOWSに対する期待は大きい。






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世界地図で見るOccupy Wall Street



これは、UKのGuardian紙が発表した、10月18日(OWS開始1ヶ月後)時点での『ウォールストリートを占拠せよ』の世界地図。










11月2日時点でのアップデート。
運動開始1ヵ月半で実に87か国1039箇所に広がっている。(IBU)

2011年11月27日日曜日

Occupy Wall Street と Maxine Greene教授 Part 2

ティーチャーズカレッジの日本人の仲間と始めた『世界から日本へ1000のメッセージ』に寄せてくれたMaxineのメッセージ。




ある時、Maxineが僕にこう訊いた。(*ちなみに彼女はDr. Greeneと呼ばれるのを嫌い、多くの人々に親しみをもってファーストネームで呼ばれている。)

“What do you hope to do when you finish your dissertation?”

 「博士論文を終えた後あなたは何をやりたいの?」
“Well, I’m not sure, but I don’t want to be an academic. I want to be an activist.”
「ええ、まだはっきりとはしてないのですが、学者にはなりたくないと思っています。活動家になりたいですね」、と僕は正直に答えた。

すると、Maxineはこう応えた。

“I hope an academic can be an activist as well.”
「学者でも活動家になれると思いたいわ。」

 唸る想いがした。

確かにそうだ。それはMaxine自身が身をもって示している。学者である前に一人のアクティビスト(活動家)である彼女は、アメリカ社会を蝕む無関心を危惧し、既に1970年代から哲学を通して人々の麻痺した意識の改革に取り組んできた。

1973年出版の名著、Teacher as Stranger(日本語にしたら『よそ者としての教師』という訳が一番近いように思う)では、「哲学をすること」(“to do philosophy”)の重要性を次のように説いている。


“To do philosophy, then, is to become highly conscious of the phenomena and events in the world as it presents itself to consciousness. To do philosophy, as Jean-Paul Sartre says, is to develop a fundamental project, to go beyond the situations one confronts and refuse reality as given in the name of a reality to be produced.”


「哲学をすることとは、世界が自分の意識の前に姿を現す時、そこで起こる現象や出来事に対して高い意識をもつことだ。哲学をすることとは、ジャン=ポール・サルトルが言うように、根源的なプロジェクトをつくることであり、対峙する日常を超え、創られるべく現実の名の下にあたりまえの現実を拒むことだ。」(*強調は僕のもの。)


『よそ者としての教師』とは何とも妙なタイトルだと思うかもしれないが、「よそ者」というのは意識の状態を指している。

「よそ者」には変化の無い日常にどっぷりとつかった地元の人間には無い意識の高さがある。我々は、新しい土地に行く時、馴染みのない文化や制度、新しい人々や生活スタイル、見慣れない地形や物事に触れ、何もかもが新鮮に見える。その土地の良い所もたくさん見つかれば、気に入らないことも見つかるかもしれない。そして必然的にたくさんの「なぜ?」という疑問が生まれる。よそ者にとって、目の前の現実とは、地元の人にとってそうであるように、あたりまえなものとは程遠い。
きっとMaxineはこう言いたいのだと思う。

もし我々が、大人には予想もできない子どもの無限の可能性を本当に信じるならば、彼らと接する教師がそのような高い意識で日々の生活を送らねばならない。目の前の現実を、ただ当たり前と受け入れるのではなく、一時的な、これから創られるべく現実としての未知なる可能性を信じ、生徒に教えなくてはならない。

僕が今、Occupy Wall Street (OWS) に参加しているのは、Maxineの影響が強い。
残念ながら今学期初めに肺炎を患い、今でも外部から鼻に入る管によって酸素を摂取している状態のため、彼女は自宅から出ることができない。でも、OWSのような運動を前にして、Maxineの活動家の血が騒がないはずがない。

 もし彼女が元気だったら、すぐにでもLiberty Plazaに駆け付けているだろう。彼女の視点に立って「現実」を見てみたい…。そんな想いが僕の背中を押した。





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