今週の水曜日は、僕にとって一つの節目だった。以前にも紹介した震災から半年にちなんだシンポジウム、‘Dealing with Disaster: Caring for Japan Post 3-11′が終わったのだ。今回、その体験について書いてみないかという話を、僕が奨学金でお世話になっている米国大使館から頂いた。イベントの企画・運営を通して、様々なことを考え、感じ、学んだので、忘れないうちに、まずこの場で綴っていきたいと思う。
東日本大震災から半年が経過した2011年10月5日、僕が在籍するコロンビア大学で、専門家らが放射能、災害対策、政治、経済、メンタルヘルスという5つの分野からあの大震災を多角的に検証するシンポジウムを行った。コロンビア大学学長の他、在ニューヨーク総領事・廣木重之大使も招き、会場は立ち見が出る程の盛況だった。
主催はConsortium for Japan Relief (CJR) といい、震災直後にコロンビアの様々な教授や学生によって結成された組織だ。結成当初は、被害状況の把握や情報交換、そしてメンバー達がそれぞれリーダーシップを取って行っている復興支援活動の状況を報告する場であったが、それらの活動が落ち着きを見せ始めた6月、アカデミックな環境に生きる自分たちにしかできないことをやろうと言って動き始めたのがこのシンポジウムだった。
CJRは、日本のために何かしたい、といても立ってもいられなくなった人々が集まり有機的に発展してきた組織なので、予算もなく、全てが手作りのプロジェクトだった。企画・運営に携わった30名ほどの学生や教授らはもちろんのこと、ウェブサイトのプログラマー、様々なデザインを作成してくれたグラフィックデザイナー、フォトグラファー、ビデオグラファー、メディアコーディネーターやゲストスピーカーとして招かれた5人の教授まで、様々なプロフェッショナルが無料でそれぞれのスキルを奉仕してくれた。
(続く…。)
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