2012年6月15日金曜日

「どこに完成品を見るか」


長い目で成長を見つめることが難しい世の中になってきている。



社会ではどの企業でもすぐに結果が求められ、数字を出せない者はすぐに飛ばされる。



国や地域を治める政治でさえ、次の選挙で票を取るための目先の政策しかやらない。



教育でも同じ現象が起こっている。



アメリカでは、受け持った生徒のテストスコアの年間伸び幅で教員の評価が出されている。日本もこの先そうなるかもしれない。






3日前に日本に一時帰国し、昨日早速小関先生に会ってきた。



その彼がずっと僕に問い続けてくれた言葉がある。



「どこに(生徒の)完成品を見るか」



それは、一年のような短いもいのではないし、テストの点数のようなチンケなものでもない。



一年生として入学してきた生徒が、人として、卒業時、そしてその先社会に出た時にどのように成長していることを期待するか。



どこまで長い目で、大きいスケールで、そして辛抱強く、人の成長を見つめ、促すか。



教育者に求められているのは、壮大な 「未来」 を思い描くビジョンと、そのビジョンに基づいた 「今」 への執拗な要求なのだと思う。

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