大裕
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クリスマスの朝は、プレゼントをあける音で目が覚める。
我が家には今でも、毎年サンタからプレゼントが届く。
夜には何もなかったはずの枕元に、リボン付きの箱の列。
包装紙をビリビリ破く妹を見て、私はあったかい気持ちになる。
「ああ、クリスマスの朝だ」
私と5人の兄弟と頑張りやの母。
7人家族での生活を始めてから16年間、
クリスマスは家族全員で過ごす1年で1番大切な日だ。
おこずかいや誕生日プレゼントなんてない。
洋服は姉たちのお下がりをもらい、妹に譲った。
決して裕福でない生活の中でも、クリスマスにはプレゼントと
優しいメッセージが必ず枕元に置いてあった。
「いつもお手伝い偉いね」「受験合格、本当に頑張ったね」。
サンタはみんなの頑張りをちゃんと見てくれてる。
いつのころか、母にもプレゼントが届くようになった。
差出人はもちろん、サンタから。
そんな我が家も、今、大きな変化を目前にしている。
長女は春に結婚、兄は地方で社会人1年目を迎え、
私は夏から夢に見たフランス留学へと旅立つ。
皆でそろってプレゼントを開けるのも、今年が最後かもしれない。
だけど家族の絆が弱まることはきっと無いだろう。
どんなに離れて暮らしても、一人一人が頑張っていることや、
皆で支えあって生きていく大切さを、もう十分分かっているのだから。
重ねてきた16回のクリスマスの朝が、私達家族を支えている。
あなたの家族にも、ハッピーメリークリスマス!
てるみ
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