2010年2月15日月曜日

「自由」 を捨てて自らを解き放つ Part III ~ 「枠」 ではなく 「芯」 ~

型とは 「枠組み」 ではなく精神の 「芯」 である。





 ここ数回に渡り、 「守・破・離」 の教えにおける型と自由の関係について考えてきた。このテーマの最大のチャレンジは、真逆とも取れる 「型」 と 「自由」 が実は共存するということを言葉で説明することだ。いろいろ考えたあげく、難しさの一因は 「型」 が持つイメージにあるのではないかという結論に至った。



 型というと、一般的には形を決めるための「枠」のことを指すのではないかと思う。もし型を枠と捉えれば、確かにそれは自由と相対するものになる。こうしなければいけない、そうしてはいけない、これが正しい、それは間違っている、これが必要、それは不要…というように、自分の行動、思考、信念など全ての自由を制限するだろう。



 しかし、もし型を 「精神の芯」 と捉えたらどうだろう。その場合、型は行動、思考、信念の枠組みではなく土台を意味する。「守・破・離」 の教えにおいて、自由とは 「精神の自立」 を意味するのではないだろうか。

(次回: 「自由」 を捨てて自らを解き放つ Part IV ~ 型の内在化: 「枠」 から 「芯」 へ ~)

0 件のコメント:

コメントを投稿