2011年11月30日水曜日

イギリスで200万人規模の労働スト


全て繋がっている。


今日、イギリスで最大200万人の労働者が24時間ストを決行した。このストは教員、病院のスタッフ、ゴミ収集労働者、消防士、そして警備員など多くの公務員を含んでおり、30の労働組合の連携によって行われた。


このニュースで面白いのは、なかなか大胆に行動を起こせずにいた労働組合の背中を、どこからともなく湧き起こった学生運動が大きく後押し、1920年代以降最大の労働ストにまで発展させたということ。


若者たちによって始められたOccupy Wall Streetが関係していないとは思えない。そして、それは元を辿れば、若者たちがソーシャルメディアを駆使して短期間のうちに爆発的な運動となったチュニジアやエジプトの民主化運動に代表される「アラブの春」であり、それに勇気づけられた今春のウィスコンシンの運動だ。若い人たちの力が、上の年代の人々が始めた運動と合流し勇気を与えているのは間違いなく世界的なトレンドであり、インターネットで世界がリアルタイムで繋がっている今、世界各地の労働・民主化運動が有機的にお互いを刺激し合っている。


現在アメリカにいる自分にとって一つ気になることがあるとすれば、それは日本だ。日本はこの波に乗れているのだろうか。


「日本では無理だ、皆、政治の在り方に対する関心や意識がそこまで高くない」と思うかもしれない。それはつい最近までアメリカも同じだった。1960年代の公民権運動以降、初めてのことだ。先ほど書いたように、イギリスでは実に1920年代以降のことだ。アメリカでは多くの人々が言っている。「今までにこんなの見たことない。」


もっと大きな波がやってくるのは時間の問題だと思う。ただ、その大波に乗るか、乗り過ごすのかでは、間違いなく、今後の社会の熟成に大きな影響を及ぼすだろう。



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2 件のコメント:

  1. 日本では反原発や領土問題で行動が起こっているのですが、大手メディアがあまりとりあげていません。メディアを批判した人たちは画面にしなくなったという話も出ています。大手メディアも1%の中に取り込まれてしまっているようです。行動をしていているのは若手が多いように見えます。ネットで情報を得ることが当たり前の世代です。労組は及び腰ですね。自分たちが押した政権ですので。
    日本は乗り損ねる可能性の方が大きいように思います。波が去ったあとの流れに追随するのは得意ですので。

    とにかく、マスメディアの存在理由が急速に低下していることを感じていている人は多くありません。残念ですが、そう感じています。

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  2. musapooさん、
     僕も似たようなことを考えています。OWSが始まってから特にネット上のインディペンデントメディアの活躍が目覚ましい。何を信じて何を信じないのか、メディアリテラシーの大切さを痛感しています。もはや情報をソファーに座って待ってる時代ではありませんね。ただ、この時代の良さは一人ひとりがジャーナリストになれるということだとも感じています。 
     日本のこと教えて下さって感謝しています。今後ともどうぞよろしくお願い致します!!

                          大裕

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