2009年8月8日土曜日

最初に...



        昨年秋から通っているコロンビアのTeachers College



 8月初旬。いつもなら3年生最後の大会も終わり、彼らの進路指導と新チームの練習に明け暮れている時期だ。3年間の集大成として3年生と共に取り組んできた総体が終わってしまった喪失感と、新チームに懸ける新たな決意とが交錯するこの時期。今年はちょっと違う。教員を辞め、アメリカでの大学院博士課程の一年目を終え、その報告と2年目に向けた決意をもってこれを書いている。
 教員として、教えることとは感動の分かち合いだと思ってきた。今でもそう思っている。このブログを通じて、自分が心動かされたことを少しでも多くの人と分かち合うことができたらと思う。だから、ここに書かれることは全くもって僕の主観なわけで、それを押し付けだと思わないで欲しい。読んでくれる人が少しでも共感してくれたら、それで良いのだと思う。そして、読者の中に元の教え子がいるならば、そんなに嬉しいことはない。心を込めて、書いていきたいと思う。
 コロンビア大学での博士課程一年目、スタンフォードの時より厳しい一年だった。あの時は学位を取ることが目的だったので、ただこなすだけの日々。今年は違った。今勉強していることが確実に日本の教育を良くすると信じて勉強に取り組んだ。10年前と違って、今回は妻も子どもも、教え子もいたせいもあるかもしれない。
 自分の夢を置いてアメリカについて来てくれた妻と、将来日本の学校に通うであろう娘の存在がどれだけ心の支えとなったことか。宿題が終わらずに明け方5時をまわっても、中途半端なことはできない、二人がそう思わせてくれた。
 また、教員を辞める時、教え子たちには、「いつかどこかで君たちに会った時も、胸を張っていられる自分でいるよう頑張から、君たちも頑張れ」と言い残してきた。そんな偉そうなことを言う手前、頑張らないわけにはいかなくなるのだ。
 教員が頑張れるのは生徒のおかげ。話を一生懸命聴いてくれる生徒、または聴かせたい生徒がいるからこそ、自分は頑張れる。教員を辞めた今でも、その気持ちは変わらない。それと同時に、いつまでも大口をたたける自分であり続けたいと思う。人の教育に携わる以上、何歳になっても自信を持って夢を語れる自分でありたいと思うし、そうなれるよう努力し続けたいと思う。
     「熱く生き、感動に満ちた人生を!!」
 いつも卒業生の色紙にはそう書いてきた。その言葉を、自分が全うしようと思う。

4 件のコメント:

  1. 待ちになったブログ!
    このまま、更新が続きますように。

    いつも自分にはない考えや感性を与えてもらって、
    とてもありがたいと思っています。

    ブログ荒らしにならないように、
    気を付けま~す。

    AKI

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  2. 初コメントありがとう。
    ブログ開設までやっとこぎつけられた
    のも、プッシュし続けてくれたあっこさんの
    おかげだよ!

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  3. 最初の一年間は大変だったね。ご苦労様。でもこれからが楽しみだね。是非、日本の教育現場に於けるプライベートとパブリックの意味などなど今後もダイアログを続けていきましょう。

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  4. そうだね。秋学期が始まったら必然的に教育ネタが増えるだろうね。今後のダイアログ、楽しみにしています

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