2010年3月7日日曜日

「が(ん)ばった?」




 午後5:30。図書館での勉強を終えると、

僕はいつも走るように家に帰る。

アパートの下に着くと、鍵を使わず、

必ずインターホンでドアを開けてもらう。

 「お帰り~」 という妻の声の背景に、

愛音や美風の声が聞こえてくる。





階段を上がり、部屋に着くと、ドアがいつも半開きになっている。

そして開けると家族が出迎えてくれる。

この頃どんどん話せるようになっている愛音が言う。

 「おしごと?」

 そうだよ、と言うと続けて訊いてくる。

 「が(ん)ばった?」

 がんばったよ。

 そんなことを毎日のように訊かれると、

 お父さん、頑張らないわけにはいかないのだ。

 お父さん、今日もがんばっちゃうぞ~!!

2 件のコメント:

  1. んんんーーーー。
    大裕に
    『お父さん頑張っちゃうぞー』
    と言われても、お互いオムツをしている頃から
    お友達の私としては、
    もひとつピンとこないものが。
    でも、お父さん、かなりの子煩悩みたいだね。
    あまりのハッピーファミリーぶりに
    こっちがBroody になっちゃうじゃない?!

    もう15年以上も昔の話だけど、
    アメリカでアメリカンフットボールをやっていると
    聞いたときにも、私のリアクションは
    「なんか、骨折れそうじゃない?」
    と子供の頃の細い体のイメージで
    逆に心配になっちゃたし。
    もちろん、
    「ひでーな。もう子供じゃないんだから」
    と大裕に即言い返されたけど。

    今週の初めに、友人の父親が亡くなって、
    来週の金曜日がお葬式。
    少しでも気分を和らげようと
    友人家族にあげるフラワーアレンジメントをしながら、
    ちょうど『父親』というものについて考えていたところ。

    私は子供の頃から自立していたので
    一人で何でも決めて一人で行動に移すタイプだったけど(親にはやりたいことの許可をもらう最終段階で
    話をする程度で何事も相談した記憶はない)
    今の私にとっては少なくとも親兄弟と連絡を取るかどうか、という選択肢がある。
    17歳にして父親を失った友人には
    その選択肢はもうない。
    かなり距離の近い家族だったので17歳の友人も、
    奥さんである友人も、
    まだまだショックから抜け出せないでいる。

    そういえば、何歳の頃までだったか、
    うちでも、父親が下からインターフォンを
    『ピロピローン』という父親独特の鳴らし方で押してから
    上に上がって来ていた。弟と二人で、
    「お父さんだ」
    と、玄関の鍵を開けて待っていたことを思い出した。

    いつの頃からかなくなってしまったこの習慣。
    私達子供が反応しなくなったのか、
    それとも仕事が忙しくなった
    父親の帰りが遅くなったのか。

    大裕一家のこのかわいい、ほほえましいお迎えの儀式、
    ずーっとずーっと続くといいね。

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  2. なんかいちごのコメントはいつもどこかノスタルジックでいいな。一緒に住んでいたガーデンタウンのC棟が妙に鮮やかに思い出される…。懐かしいな。

               大裕

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